Chick Corea&Origin「Change」Stretch(MVCL-24014)'99 Japan

 Chick Corea(pf,marimba),Avishai Cohen(ac-b),Jeff Ballard(ds),
 Steve Davis(trombone),Bob Sheppard(fl,ss,ts,cass-cl),Steve Wilson(fl,ss,as,cl) 

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系        ○歌物・NAC/AOR 系 
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系) 
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系 
  ○ブルース系          ○ロック系      

 チックのバンドORIGINの3作目にして、初めてのスタジオ録音による作品です。「最初の1,2作は出すつもりでは無かったが、出来が良かったので・・」と、1,2作目を気に入った人間なら受け取り方によっては少々せつない事をチックは申されているようです。しかし本作を聴いて、なるほど・・・・1,2作目というのは各メンバーに好きにやらせていますが、まだチックのバンドという感じが希薄です。しかし、バンドで一緒にやるようになって時間もたったせいか、それとも今回はチックが念入りに仕上げたせいか、本作は非常にチックの音楽という雰囲気が行き渡り、バンドとしてもまとまりが出ているようです。(それとメンバーではドラムが変わったようですが、それはあまり影響無いみたいです。)

 まず本作はチックの音楽性が全面に出ていて、スパニッシュあり、ファンタジックあり、ほとんどチックの好き放題に音楽を展開しています。このペースが本来のチックであり、メンバーを自分の音楽の意のままに操って居る感じで、それこそ人数が多けれど全てコントロールした3期RTF、マッドハッターなどを彷彿します。(ただし、本作はシンセは使ってないので違いはありますが)そして、それを4ビートということを前提に繰り広げているというのがこの作品のポイントに思います。そのためか各ホーン奏者のソロは短くも密度の濃いソロを取らせ、それに反比例的にアンサンブルが多くなってます。

 ちょっとここの所、悪くは無いですが少々チックらしさが希薄な作品が続いたなぁ・・・と思いましたが、本作でやっとチックらしさが戻ってきた感じです。チックの「あのピアノ・フレーズが好き!」という方なら安心して聴けるのではないでしょうか。
 それと日本盤のボーナス・トラックはまさにおまけの1曲で、アルバムという意味では前の曲で締めてます・・・ただし、ボーナス・トラックもなかなか良い演奏なのでファンはこちらを買うと良いでしょう。

☆ このバンドでやっとチックらしさが見えてきました。 (TKO)

 

   
Slow               Speedy
Light               Heavy
Mellow             Hard
Lyrical             Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble             Interplay