クリヤ・マコト「アンチテーゼ」キングレコード(KIJC350) - Japan
クリヤ・マコト(p), 大坂昌彦(ds), 大坂昌彦(ds), 岸田容男(ds)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間
  ○R&B                 ○ブラック系      ○歌物・NAC/AOR 系
  ○ラテン系(  □サルサ系        □カリプソ系)
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系
  ○ブルース系          ○ロック系 

ルパンIII世、ガンダム、セーラームーンといったアニメのテーマ曲を素材にしてピアノトリオでバリバリにジャズをやろうという企画のアルバムです。実際に音を聴いてみると、企画だけ聞いて予想した印象の5倍ぐらい楽しめました。アニメのテーマ曲なので当然聴いたことがあるなじみのメロディーばかり(これは世代によるでしょうが・・・)。それを決して難しく聞こえないジャズのスタイルでピアノトリオにしてしまっているのでアッと驚きました。
聴いてるとスタイルはジャズなんですが、フュージョン慣れした私の耳にもやたらとスイスイ入ってきます。理由を考えたのですが、編成はピアノトリオだけど1曲5分程度、ソロの部分も長すぎずさっとテーマに戻ってちょっとしたキメがあったり、構成がT-スクェアやカシオペアあたりと通じるものがあるのかもしれません。
一番ウケたのが「ルパンIII世のテーマ」。音数を少な目に要所要所をビシッと決めて歌っていくピアノ、どっしり落ちつきながらうねうね動くエレキベース、2拍目4拍目にくる「タァーン」というスネアの感じなどが思いっきり16ビートのドラム。ジャズでも16ビートってアリなのかは謎ですが、とにかくこういう路線はめちゃめちゃ大好き。感動しました。
実はクリヤさんがアニメ「エヴァンゲリオン」の音楽を手がけたのがきっけでこのアルバムが生まれたとのこと。「エヴァ」劇中で使われたという「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」もはじめがボサノバ、そして4ビートというアレンジで入っています。
クリヤさんのピアノって、音数が少なめですごくスッキリしていて気持ちいい。それでいてスカスカした感じがまったくなくて、ノリも抜群。綺麗な線がベストな位置に1本スーッとひかれている・・・そんな研ぎ澄まされたシンプルさに美意識を感じます。大坂さんのドラムも、個人的にすっごく好み!
☆アコースティックピアノが好き、ジャズも少々OKというフュージョンのリスナーには是非おすすめします。(美芽)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay