Aziza Musrafa Zadeh「Seventh Truth」SONY(SRCS 8424)`97 - Japan
Aziza Musrafa Zadeh(pf,vo) Ludwig Jantzer(per)

    ○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
  ○R&B 系           ○ブラック系    ○歌物・NAC/AOR 系
  ○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系    □カリプソ系)
   ○ユーロ系        ○JAZZ系     ○JAZZとFUSIONの中間系
  ○ブルース系     ○ロック系      ●Aziza 系

前作の「Dance of Fire 」で初めて聴いてその不思議なサウンドは、今回の作品では一層強調された様です. アゼルバイジャン出身の彼女の故郷の正確な位置と歴史についてよく知らないのですが、スラブ系の音と中近東の民族音楽とクラシックとジャズがミックスしたサウンドが彼女の生まれ育った過程をよく表しています. 今回は民族音楽の色が濃くボーカルが多いです. 普段、アゼルバイジャン地方の音を耳にしたことが無いので却って新鮮なサウンドに聞こえてきます.  民族音楽とJAZZとの融合は古くからあり、代表的なのはブラジル音楽との融合でしょう.Fusion にも当然、ブラジル音楽は波及しブラジルのみならずキューバやカリプソそしてアフロと融合してきました. ビートルズによってインド音楽やFusion系の最近ではインド系のトリロク・グロツ(J. マクラフリンのパーカッション) が有名です. それらのいずれにも属さない、 Azizaの音は新しいサウンドであり脳味噌錯乱級の賛辞を贈りたいです. 只、彼女のサウンドを採り入れラテンJAZZ/FUSION の様に全世界に広がるかというと、メロディの特殊性においてナカナカ難しいとおもいますが..... 作品に戻るとJazzピアノにクラシックの要素を採り入れ弾き語りの様な感じで民族音楽のボーカルが被さります. 時には中近東の要素やスラブ系のジプシー系の音が混じりながらも、それがワールドミュージックで終わる事のない新しい感覚でピアノを弾いているのが称賛に値する彼女の感性だと思います. 彼女の様に全世界で彼女一人しかやれない個性を持つ音楽を作るというのが多くのミュージシャンの夢だと思います. 常日頃、日本のミュージシャンは彼女の様に日本のメロディで世界に挑戦しないのか不思議に思ってましたが、彼女を聴いて世界に挑戦する日本のミュージシャンの誕生を心待ちしたいと思います.(全くいない訳でなくYMO や佐藤允彦、矢野顕子の存在は知ってますが............)  癖のあるサウンドなのでFusionファンに一般受けするかどうか分かりませんが、普通のサウンドに飽きてきた僕には新鮮な新しいサウンドです.
 ☆ 脳味噌錯乱級!!(アスワン)


   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay