2 Dream Dust 3 Songs Inside 4 Earth Song 5 Distant Thunder 6 The Winter of’97 7 Somewhere IN Asia 8 Mirage In The Valley 9 Soul Mate 久しぶりにピアノの音を聴いた気がした。そういえばピアノをソロで弾くとこういう音がするのだ。他の楽器と合わせると消えてしまう、一音一音の表情、同時に鳴る和音の中にある陰影。それらがどこまでも限りなく美しく続くアルバムである。ソロアルバムに関しては、完全主義ゆえの寡作ミュージシャン和泉宏隆。37才にして初のピアノのソロアルバムである。アルバムタイトル曲はザ・スクェア時代のアルバムの曲であり、ピアノによるセルフカバーに見えるが、完全にその域を脱した一つの世界を構築している。T-スクェアのアルバムにはない新曲も入っている。もちろんT-スクェアのファンにもおなじみの名曲がまったく別の世界に生まれ変わっている姿は魅力的だろう。特に「MIRAGE」はピアノソロのための曲ではないかと思ってしまうぐらい。この曲たちに囲まれていると、ピアノとキーボードは別ものだと語った和泉の言葉がよみがえってくる。同じ鍵盤でありながら、日頃の仕事ではほとんどキーボードを弾く毎日の中、どんな気持ちで和泉はグランドピアノを弾いていたのだろう。長い年月、ステージではめったにピアノを弾くことなく過ごしてきていながら、これだけの演奏が出来る事実からは、彼のピアノに対する思いがひしひしと伝わってくる。「美しい」音楽であることを最重要視してつくられた結果、音数やコードがT-スクェアの作品に比べるとシンプルになっており、それがいっそうピアノ単独の音を引き立てている。結果としてクラシック的な音になっているが、和泉なりにピアノソロの一番美しい形を追求した結論だろう。 心安らげる暖かさと、繊細さを持ちながらもスケールの大きな安定感がある点が和泉の持ち味だと思う。クラシックのリスナーにも、フュージョンのリスナーにも気持ちよく聴ける、ありそうでなかったタイプのアルバムに仕上がっている。 聴き終わった直後、ピアノに向かったのは言うまでもない。 久しぶりにピアノと話をした。(美芽) |
Slow | Speedy | |||||||||||
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Light | Heavy | |||||||||||
Mellow | Hard | |||||||||||
Lyrical | Cool | |||||||||||
Melodious | Out of melody/code | |||||||||||
Conservative | Progresseve/Tricky | |||||||||||
Ensemble | Interplay |