渡辺香津美の新譜は、多くのギタリストをゲストに、それぞれとデュオで演奏するという企画ものだ。
今を時めく新進ギタリストから、ベテラン・ギタリストまで、国内外のよくここまでの人と競演したものだと思う。
こういうギタリストのデュオというと、Fusionファンであればスーパー・ギタートリオの丁々発止な共演を思いうかものというもの。
しかし、本作はそれに反して、速弾きでもテクニックの応酬でもなく、非常に音楽的で聞きやすい。
まずは興味が一番あるのがMike Sturnとの共演であろう。
昔、マイルス時代のSturnが、来日時にプライベートで香津美とセッションしたことが雑誌に書かれていた。
その時はすぐに聞きたいと願ったが、未発表なまま、ようやくここでその片鱗が聴けるというところか。
"Soleil"という曲で共演しているが、前半はおとなしいのに、後半になるとバチバチと静かな花火が散るようなインタープレイだ。
またリー・リトナーといえば、「マーメイド・ブールバード」が思い起こされる。
"Ripple Ring"では、この2人がワルツのように軽やかな演奏を聞かせてくれる。
さすがにFusion系ギタリストとの共演は、”手が合う”というところであろうか、インプロヴィゼーションが自然なので自由に演奏しているように聞こえる。
異なるジャンル、若手のギタリストとの共演も楽しい。
DEPAPEPEの三浦拓也とのデュオは、やはりDEPAPEPEライクな演奏だ。
これもギターの可能性に思うし、香津美がここに演奏するというのも面白い。
意外なのは、Nothing's Carved In Stone 生形真一との共演だろう。
Nothing〜というよりも、ELLEGARDENのギタリストという方がピンとくる。
バンドではディストーション系ハードドライブ(メタルとは違う)なギターを弾いているのだが、ここでは全然違うのに、ギターをキレイに鳴らしているのは同じかもしれない。
X JAPAN、Luna SeaをかけもつSUGIZOとの共演も面白い。
"Round Midnight"というセロニアスモンクの有名曲で、いわゆるJazzの定番・・・定番すぎてJazz以外の人が演奏してもJazzらしく聞かせられる曲というか。
しかし、エレキ系で尖った演奏というか、一筋縄でいっていないのが面白い。
そして日本人ギタリストのTOPとして、人気実力を分けてきたCharとの共演も凄い。
Beatlesのカバーなのだが、メロディを発展させ、変奏曲という趣のアドリブが楽しい。
しかし、これだけ共演していも、あの人もこの人もがまだ聞きたいと欲が出てしまう。
是非とも本作の続編を期待してしまうのだ。
# 今回共演しなかった人との続編を・・・是非!!。(TKO)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Slow
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Speedy
|
Light
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Heavy
|
Mellow
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Hard
|
Lyrical
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Cool
|
Melodious
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Out of melody/code
|
Conservative
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Progresseve/Tricky
|
Ensemble
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Interplay
|
|