The Omar Hakim Experience「We Are One」 OZMOSIS RECORDS(CD003) 2014 - U.S.A.  


Omar Hakim(drums etc.), Jerry Brooks(bass), Gregory Maret(harmonica), Steve Tibbs(kb), Rachel Z(kb), Chieli Minucci(guitar), Jimi Tunnell(guitar), Bobby Franceschini(sax), Abdul Zuhri(guitar)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

オマー・ハキムと言えば80年代のウェザーリポートでジャコ、アースキンのリズム隊をビクター・ヴェイリーとのコンビで引き継いだドラマーとしてのジャズシーンに鮮烈なデビューを果たしたが、その後はマドンナやナイル・ロジャースとの活動などポップ、ダンス系のスタジオ、ツアー活動の印象が強い。
過去2枚のリーダーアルバム1989年の「Rhythm Deep」、2000年の「The Groovesmith」はポップ、ダンス色の強いアルバムだったので、今作もその延長線だろうと思っていたらいい意味で予想を裏切られることになった。

1曲目からちょっとラテン風味を効かせたディストーションギターのハードなテーマの曲で、初期のアル・ディメオラやチック・コリア・エレクトリック・バンドを彷彿とさせるような雰囲気である。
一体誰がギターを弾いているんだろうと思ってクレジットを見ると、いつもはスムース系のイメージが強いスペシャルEFXのチエリ・ミヌッチなので、これもまた意表を突かれることになる。
そしてそのサウンドに元ステップス・アヘッドのレイチェルZのヤン・ハマーのようなシンセ・リードがかぶってくる。

全編を通してハードになりすぎず、聴き易い曲も交えながらも、本格派フュージョン・アルバムとしてのバランスが絶妙のところで取れているように感じる。
リーダーのハキムのドラムも随所に聴きどころがあり、久々にドラマーとしてのハキムを楽しめるように思う。

過去のリーダー作とはかなり方向性が違い、本格フュージョン路線でのオマー・ハキムとしての初リーダー作と言ってもよいだろう。
しかも満を持してリリースされただけに内容は充実している。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay