Yellowjackets 「Timeline」 Mack Avenue (MAC1058) 2011 - U.S.A.  


Russell Ferrante(kb), Bob Mintzer(sax), Will Kennedy(drums), Jimmy Haslip(bass)
Guest : Robben Ford(g), John Daversa
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

イエロージャケッツのレーベル移籍第一弾かつ通算21枚目のアルバムが登場した。

このアルバムのトピックスは何といってもドラマーのウィル・ケネディーの復帰そして1曲だけではあるがロベン・フォードのゲスト参加だろう。
前作ではマイク・スターンが全面的にゲスト参加して、どうもひさしを貸して母屋を取られる的なサウンドになってしまっていた感があるが、このアルバムはゲストの参加はあるものの基本はメンバー4人でのイエロージャケッツならではのサウンドになっている。

そのサウンドの中核にあるのはやはりバンドのオリジナル・メンバーかつリーダーでもあるフェランテのピアノだろう。このアルバムではほとんどアコースティック・ピアノを中心に演奏しているが、派手さはないもののその独特のヴォイシング、響きが全体の雰囲気を決定付けている。
またほとんどのメロディーを担当するミンツァーのサックスの音色が何とも優しく柔らかくてよい。
1曲目の「Why Is It」などはかなりキメキメの複雑なテーマのテクニカルな曲なのだが、フェランテのピアノ、ミンツァーのサックスの印象で、ぐっと落ち着いたサウンドに聴こえてしまう。

86年から98年まで在籍し、バンドの全盛期と言ってもいい時代をささえたケネディーも独特のタイム感で、ハスリップとのコンビネーションも絶妙だ。

ロベン・フォード参加の1曲はソロ以外の部分は控えめなバッキングに徹している。
トランペットが参加した2曲は2管編成となりちょっと雰囲気が変わるが、それでもアルバム全体の中で自然に溶け込んでいる。

イエロージャケッツ久々の会心の一作といってよいアルバムだろう。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay