イエロージャケッツのレーベル移籍第一弾かつ通算21枚目のアルバムが登場した。
このアルバムのトピックスは何といってもドラマーのウィル・ケネディーの復帰そして1曲だけではあるがロベン・フォードのゲスト参加だろう。
前作ではマイク・スターンが全面的にゲスト参加して、どうもひさしを貸して母屋を取られる的なサウンドになってしまっていた感があるが、このアルバムはゲストの参加はあるものの基本はメンバー4人でのイエロージャケッツならではのサウンドになっている。
そのサウンドの中核にあるのはやはりバンドのオリジナル・メンバーかつリーダーでもあるフェランテのピアノだろう。このアルバムではほとんどアコースティック・ピアノを中心に演奏しているが、派手さはないもののその独特のヴォイシング、響きが全体の雰囲気を決定付けている。
またほとんどのメロディーを担当するミンツァーのサックスの音色が何とも優しく柔らかくてよい。
1曲目の「Why Is It」などはかなりキメキメの複雑なテーマのテクニカルな曲なのだが、フェランテのピアノ、ミンツァーのサックスの印象で、ぐっと落ち着いたサウンドに聴こえてしまう。
86年から98年まで在籍し、バンドの全盛期と言ってもいい時代をささえたケネディーも独特のタイム感で、ハスリップとのコンビネーションも絶妙だ。
ロベン・フォード参加の1曲はソロ以外の部分は控えめなバッキングに徹している。
トランペットが参加した2曲は2管編成となりちょっと雰囲気が変わるが、それでもアルバム全体の中で自然に溶け込んでいる。
イエロージャケッツ久々の会心の一作といってよいアルバムだろう。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
Light |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
Ensemble |
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Interplay |
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