寺久保エレナ 「North Bird」 King Records (KKCJ586) 2010 - Japan  


寺久保エレナ(alto sax), Kenny Barron(piano), Christian McBride(bass), Lee Pearson(drums), Peter Bernstein(g)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

若手女性アルト・サックス奏者のデビューアルバム。
若手女性ジャズ・ミュージシャンと言われるとどうも色眼鏡で見てしまって聴かずぎらいでパスしてしまうことが多いのだが、この寺久保エレナは信頼できる仲間内での前評判が妙に高かったので聴いてみた。

ニューヨーク録音で、ピアノにケニー・バロン、ベースにクリスチャン・マクブライドと配すれば、当然のごとくサウンドの土台はしっかりとしているのだが、その上で聴かせるサックスは若手新人とは思えない堂々たる吹きっぷりである。

1曲目のショーターのカバー「Yes or No」からきれきれの高速タンギングを披露してこれは只者ではないと感じさせる音である。
ピアノがケニー・バロンだけにアルバム全体を通して正統派の4ビートジャズを聴かせているのだが、切れ味よく高速で吹きまくる寺久保のタイム感はもっと現代的なものを感じさせる。

また速いだけでなく、スタンダードのバラード曲で聴かせるしっとりとした表現力もなかなかのもの。

「18歳女子高生」という肩書きは敢えてないほうがいいのかなと思える内容である。
今後は4ビート系以外でのセッティングでも聴いてみたいと思わせる。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay