Tom Grant 「Delicioso」 Nu-Wrinkle Records (NWA 55508) 2010 - U.S.A.  


Tom Grant(Piano,Program,Vibe, Vocals), Phil Baker(Bass,Program), Dan Balmer(Guitar), Dave Captein(Bass), Renato Caranto(Sax), Dan Faehnle(Guitar), Jeff Frankel(Drums), Chance Hayden(Guitar), Paul Mazzio(Flugelhorn, Trumpet), Marlon McClain(Guitar), Shelly Rudolph(Vocals)
  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●スムース系

近年はオレゴン州ポートランドを拠点として活動するピアニスト、トム・グラントの最新作。
80年代からスムース系の作品をリリースし続けているグラントだが、この作品でもブレのない、メロディー重視のスムースなサウンドを披露している。

ラテン風味やR&B風味のリズムが絡んでくるサウンドだが、根底にあるのは口ずさめるようなポップなメロディー・ラインだ。
若干打込みサウンド過多で、オーバー・プロデュース気味に感じる部分もあるものの、アルバム全体を通してメロディー・ラインの良さが光っている。
またグラントのリリカルなピアノソロも心地よい。

2曲でヴォーカルをとるシェリー・ルドルフのハスキーな声もアルバムの中でいいアクセントになっている。

ここ数年は一時の勢いが完全になくなってしまったスムース・ジャズ・シーンだが、このアルバムは最近では珍しいような初期のスムース系の王道を行くような作品だ。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                       Heavy
Mellow                   Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                   Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay