Casiopea 「Platinum」 ユニバーサルミュージック (UPCY6538) 1987/2009 - Japan  


Issei Noro(g), Minoru Mukaiya(kb), Tetsuo Sakurai(bass), Akira Jimbo(drums)
Guest: Yukoh Kusunoki(vocal), Djavan(vocal), Steve Thornton(perc), Alex Foster(sax), Lenny Pickett(sax), Earl Gardner(tp)
  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

しばらく廃盤で入手できなくなっていたカシオペアがポリドール時代に残した3枚のアルバムがSHM-CDリマスター盤にて再発になった。この時期は神保、櫻井のリズム・セクションを擁した最後の時期にあたる。
この「Platimum」はカシオペアの数多くのアルバムの中でも最も異色の存在といってよいだろう。

何といっても特筆すべきはヴォーカリスト楠木勇有行とゲストのブラジリアン・ヴォーカリスト、ジャバンのフィーチャー及びシンプリファイされたダンサブルなリズムである。
従来のカシオペアの看板であった複雑なリズムによるインスト・バンドという概念とは正反対のコンセプトが導入されているのである。

80年代の前半から半ばにかけて音楽的にも商業的にも絶頂期を向かえたバンドが、世界進出をも視野にいれながら新しい方向を模索していた時期の産物とも言えるだろう。
そして極め付きのオリジナル盤最後の曲はサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」のカバーになっている。

ただ結果としてこの路線は従来のファンに受け入れられず、バンド内にも亀裂を生じさせることになったのか、シャンバラそしてその後のジンサクの活動に至る神保、櫻井のリズム・セクションの脱退へと繋がっていくことになる。

ボーナス・トラックとして1992年の再発時に加えられた「Believe Yourself」とライブ・ヴァージョンの「Asayake」が収録されている。「Asayake」はホーン・セクション入りでやっぱりカシオペアはライブ・バンドだったと思わせる切れ味のある演奏だ。これを聴いただけで何か特をした気分になった。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay