Chris Minh Doky「Nomad Diaries」Blue Note/EMI (EMI3704912) 2006 - EU  
Chris Minh Doky(bass,kb,program), George Whitty(kb,program), Mads B.B.King(program), Ryuichi Sakamoto(piano), Jacob Christoffersen(piano), Oz Noy(g), Michael Brecker(EWI,sax), Kasper Villaume(piano), Michael Parsberg(program), Randy Brecker(tp), KO(voice), Mike Stern(g,voice)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ●ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●フューチャー系

ベーシスト、クリス・ミン・ドーキーの最新作は、打ち込みを中心とした北欧系フューチャージャズの影響が感じられる作品だ。

タイトルを直訳すると「放浪者の日記」となるが、その通りツアー先のホテルの部屋で制作をしていたらしく、レコーディングの場所として世界各地のホテルと部屋番号が記されていて、日本でも東京のキャピタル東急、大阪のリーガ・ロイヤルがクレジットされている。

レコードのスクラッチのようなノイズまざりのバック・トラックにクリスのベースやゲストのマイケル・ブレッカー、ランディー・ブレッカー、マイク・スターンらがソロをとっていく。北欧系の色彩感の薄いモノ・トーンのサウンドとニュー・ヨーク系ミュージシャンのソロが意外なほどマッチしていて、カッコよい。 (そう言えばマイニエリの新作も北欧系のサウンドだった。)

マイケル・ブレッカーは2曲に参加しているが、これは昨年の闘病中に録音されたもので、EWIはベッドに横になって演奏していたのだと言う。
演奏は闘病中とは思えないほど素晴らしいもので、EWIの演奏は何とも切ないサウンドになっている。

全体にチャレンジングな作りであるのにサウンド・デザイン、高い演奏レベルとよくバランスが取れていて美しいメロディー・ラインからくるポップ性までも兼ね備えている素晴らしい作品に仕上がっていると思う。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay