Billy Cobham「drum'n'voice2」Nicolosi Productions (NIC90038) 2006 - Italy  
Billy Cobham(drums), Frank Gamballe(g), Brian Auger(organ), Buddy Miles(vocal), Jeff Berlin(bass), Mike Lindup(vocal), Airto Moreira(perc,vocal), Jan Hammer(synth), John Patitucci(bass), Dominic Miller(g), Guy Baker(fh), Pino Nicolosi(kb), Marco Fadda(perc), Rossana Nicolosi(bass), Dora Nicolosi(vocal), Nino Nicolosi(g,perc), Michele Carrabba(t.sax), Pepe Ragonese(tp), Juan Carlos Calderin(perc)


  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

元祖手数王コブハムの最新スタジオ録音で、イタリアのレーベルからのリリース。
手数王ぶりは健在ながら、お得意のジャズロック系というよりは意外なほど王道をいくフュージョン作。
それにはプロデュースをつとめ、このアルバムをリリースしているレーベルの主宰者でもあり、ミュージシャンとしても参加しているNicolosi兄弟の存在が大きいようだ。 Nicolosi兄弟が作った音の上でコブハムが叩き、それに曲ごとに豪華ゲスト・ミュージシャンが入れ替わりに演奏しているというのが、このアルバムの実態だろう。
実際、全ての曲はNicolosi兄弟単独もしくは他の参加メンバーとの共作での作曲でコブハム自身のオリジナルは1曲も収録されていない。

演奏はRossana Nicolosiの軽快なノリのベースとコブハムのドラムのコンビネーションが素晴らしく、それがこのアルバムを通してのフュージョンっぽいファンキーなグルーヴ感のコアとなっている。
またNino Nicolosiのギターも素晴らしく、ゲストのギャンバレやD.ミラーと較べても遜色のない演奏をしている。
(ちなみにNicolosi兄弟はヨーロッパで80年代にヒット曲を出したNovecentoというバンドのメンバーだったとのこと。)

ゲスト・ミュージシャンの中では1曲目で聴ける、ブライアン・オーガーのオルガン、7曲目で聴けるジェフ・バーリンのベースソロが印象的だ。
同じ7曲目ではヤン・ハマーのシンセ・ソロも聴けるので、コブハム+J.バーリン+J.ハマーという硬派な顔合わせが実現している。

豪華ゲストの演奏とともに80年代フュージョンのファンなら楽しめるサウンドであることは間違いないだろう。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay