2003年のLA録音「Beautiful Moments in L.A.」から3年ぶりとなるピアニストYasu Sugiyamaの最新作が到着した。
今回はクリス・ミン・ドーキー、ジョエル・ローゼンブラットのリズム隊を従えたNY録音だ。

NY録音でサックスに佐藤達哉を加えたアコースティック・カルテットとくると、かなりハードでコアな演奏を想像してしまうが、アルバムの冒頭から奏でられるYasuのピアノはひたすら優しい。
もちろん曲によっては切れ味のよいリズム隊が前面にでていて佐藤が力強くブローしている曲もあるのだが、根底の部分で共通しているのはYasuの奏でる暖かいメロディー・ラインだ。
それでいて単調な演奏にならず、適度に複雑なアレンジでそれぞれのミュージシャンの持ち味も引き出されている。

全曲Yasuの手によるオリジナルは3年に渡って練られてきただけあって、どれをとってもよい曲が並んでいて、派手さはないのだけれども、何度も繰り返し聴いてみたくなる上質な作品だ。
インディーズ盤としておいておくのが勿体無いとも思ってしまう。

Yasu Sugiyamaの公式ウェブサイトでも販売されている。 （橋　雅人）

Slow												Speedy
Light												Heavy
Mellow												Hard
Lyrical												Cool
Melodious												Out of melody/code
Conservative												Progressive/Tricky
Ensemble												Interplay