Will Boulware「Take Five」Eighty-Eights(VRCL18823) 2005 - Japan(SACD Hybrid)  
Will Boulware(piano), Richard Bona(bass), Lonnie Plaxico(bass), Billy Kilson(drums)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ●JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

ウィル・ブールウェアというと誰?と思う人も多いだろうが、70年代にマイケル・ブレッカーやスティーブ・ガッドをフィーチャーしたシュージョン・アルバム「Crystal Green」を1枚リリースし、2002年以降再結成されて「Over Crystal Green」「Harmony」の2枚のアルバムをリリースしているウィル&レインボーのウィルと言えばわかるだろう。このアルバムはグループではなく、ウィル個人名義となっていて基本はピアノ・トリオの編成で全曲演奏されている。

ピアノ・トリオでアルバムタイトルが「Take Five」などとついてしまうとオーソドックスなスタンダード・ジャズ集かと思ってしまうが、1曲目のタイトル曲から、その予想をあっさりと裏切られてしまうサウンドがでてくる。
ベースにリチャード・ボナを擁したそのサウンドは切れ味が鋭く、誰もが知っているスタンダード・ナンバーがコンテンポラリーなアレンジに生まれ変わっている。ラリー・カールトンのバンドなどで活躍するドラムスのビリー・キルソンのシャープなノリとボナの相性も絶妙で、そのリズム隊の上でウィルのピアノもよく歌っている。
ウィル+ボナ+キルソンのトリオは想像以上によい。

ボナは全10曲中の4曲参加で4曲ともフュージョン色が強い。またうち1曲の「Be Ready」はベーシスト2人というユニークな編成で演奏されている。

一方もう一人のベーシスト、ロニー・プラキシコがウッド・ベースで加わった曲はよりジャズ色が強いが、それでもウィルのピアノのコンテンポラリーな味はしっかりと出ている。

ウィル&レインボーのファンならそのまま入っていけるコンテンポラリー・ジャズ・アルバムだし、ボナのファンなら必聴だろう。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay