●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間 ○R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系 ○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系) ○ユーロ系 ●JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系 ○ブルース系 ○ロック系 ○その他 "Saxophone Summit"は、マイケル・ブレッカー、ジョー・ロバーノ、デイブ・リーブマンという現代を代表する3人のサックス奏者からなる双頭ならぬ三頭バンドである。 1曲目は割とオーソドックスなアコースティックジャズから始まりそれぞれ個性的なソロをしっかりと聞かせてくれる。 アルバムを聞き進むにつれてアブストラクトな雰囲気が強くなってくるのがおもしろい。3曲目は後期のコルトレーン・ナンバー「Indio」で、イントロ部では3人のサックス奏者がそれぞれの民族楽器を演奏している。14分にも及ぶこの曲後半でのフリーっぽい中で3人が吹きまくる様は壮絶で、その混沌の中から3管によるアンサンブルが湧き上がってくる部分はスリリングなアレンジだ。 最後のブレッカーの手によるタイトル曲はイントロから3管ともフラジオによる無調性アンサンブル(?)で始まり、それが少しづつ調性感を持ってきてテーマに繋がるという構成に惹きこまれてしまう。後半部にも同様の構成で3人が同時に即興で吹いていて、そこからアンサンブルに持っていく部分があるのだが、これまた強烈。 そのアンサンブル部分も結構アウトしているのだが、これがまた何ともカッコよい。 軽く聞き流すのではなく、しっかりと向き合って聴かなければ消化不良を起こしてしまうようなヘヴィーさがあるが、それだけの価値があるハイレベルで密度の濃い音楽がたっぷりと詰っているアルバムだ。 各曲のさわりはTelarcのサイトで試聴することができます。(橋 雅人)
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