Bill Evans「Big Fun 」ビクターエンターテインメント (VICJ 61009)2002 - JAPAN   

Bill Evans(ts,ss) Randy Brecker(tp) Roben Ford(g) Hiram Bullock(g) Ricky Peterson(key) Clif Calter(key) James Genus(b) Vinnie Calaiuta(drs) etc.
●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B系 ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系 (□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系
  彼のサウンドは変化します。
私流に分類すると以下のようになります。

第一期:マイルス/マハビヌシュ時代〜「Living in the Crest of a Wave」、「The Alternative Man」
この頃のサウンドは強烈ですねぇ。独特の強い個性とサポートミュージシャン=ジムベアード、ミッチェルフォアマン、マークイーガンといったこれまた強い個性の持ち主のクセのあるサウンドを融合した「毒」とも言える一種独特の香りをプンプン漂わせている時期です。この時代の後半はマークイーガンのELEMENTSに参加していた時期なので彼のソロの2枚はイーガンの影響が濃かった時代とも言えます。

第二期:「Summertime」、「Let the Juice Loose」、「The Gambler」、「Petite Blonde 」
ミッチェル・フォアマンやジムベアードそしてチャックローブ、ビクターベイリー等と脱第一期と言わんばかりにストレートなサウンドに変わった時期です。
ライブ盤が多かったので特にストレートと感じたのかもしれません。一種独特の「毒」は健在です。

第三期:「Push」、「Live in Europe」、「Escape」
あッと驚く変身です。ダンス系というかACID系/クラブ系のサウンドに挑戦です。この時も「毒」は感じてました。

第四期:「Starfish and the Moon」、「Touch」、「Soul Insider」

第三期のクラブ系から脱却したストレートなサウンドに変化しました。でも二期と違って彼独特の「毒」は薄れてきました。

 このように分類すると今回のサウンドは前2作の延長というべきサウンドです。
オルガンが入ったり、ホーンセクションが入ったりとファンキーな感じは前2作とそれほど変化はありません。
6曲目でビルらしいサウンドがあるんですが、第一、二期で感じた「毒」が薄れていって、何もビル・エバンスがやらなくてもいいんじゃぁないという普通のサウンドになってきたように思えます。
これは個人的な意見ですが、彼は彼の周りのミュージシャンの個性をより引き出す人ではなかろうかと思ってます。悪く言えば影響を受けやすい。。。
今回のメンバーにJim Beardがいないことが彼の「毒」を薄めている原因ではなかろうかと思います。その代わりNY系のミュージシャンが多く参加しています。そういったミュージシャンの個性の方が色濃く出たサウンドなのかもしれません。

 第一期のサウンドと個性が余りにも強烈だったため、リスナーとして尾を引いてしまって、どうしてもあの時の「毒」を求めてしまっているのかもしれません。
この作品が個性のない面白くない作品とは思いませんが、もっと大胆な音作りを期待する私としては彼が迷走しているように感じてしまいます。
大好きなミュージシャンだけに、辛口になってしましました。

☆ライブで聴いたらまた違うと思うんですが、、、、、 (アスワン)

   
Slow         Speedy
Light   Heavy
Mellow   Hard
Lyrical     Cool
Melodious     Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble   Interplay

¥2,520 9/21/2002 新宿タワー