Urbie Green「Senor Blues」KING RECORDS(KICJ 8336)1977/2000 - Japan-Reissue 

  Urbie Green(tb),David Matthews(elp),Grover Washignton Jr.(sax),
  Harvie Swartz(b),Jim Madison(ds),John Scofield(g),Sue Evans(perc),
  David Tafani(sax,fl),Frank Vicari(sax) ,Kenny Berger(b-sax,b-cl),
  Burt Collins(tp,fl),Joe Shepley(tp,fl),Fred Griffin(fr-hrn),SamBurtis(tb),
  Tony Price(tuba)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系        ○歌物・NAC/AOR 系 
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系) 
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系 
  ○ブルース系          ○ロック系      

CTIレーベルの再発CDは何度も、何度も、何度も・・・出ていて、しかも一度に多数出るので、雑誌の紹介ではまとめられて、1作ごとの解説スペースが小さい。
再発レギュラーな名盤であれば致し方ないが、そのあおりを受けて、初登場CDまで小さくすることは無いんじゃないかと思う。そんなの雑誌社もわかってるだろうけど、きっと止むに止まれぬ浮き世の事情でもあるのだろうか?

そんな小さい扱いの、このアービー・グリーンは全然名前も知らなかった人で、タワーレコードのFreeペーパーを見なければ買わなかったCDです。

無名トローンボーン奏者のCTI作品・・・それは唐突にチック・コリアのCaptain Marvelで始まる。これがまたデヴィッド・マシューズの軽めのアレンジが効いた、FUSIONでは珍しいビッグバンド・サウンドなのだ。この曲で1stソロがこの作品の主人公のアービー・グリーンであり、この曲でトロンボーン・ソロというのも珍しいのだが、これがなかなか軽快で気持ちよい。また、2ndソロはグローバー・ワシントンJrがとり、最後はビッグバンド・アレンジで締めくくる。

ここでおや?っと思った。表向きはアービー・グリーンの作品だが、実はデヴィッド・マシューズのFUSIONビッグ・バンド&フューチャーリングにアービー・グリーン、グローバー・ワシントンJrだということがはっきりわかるのだ。

美しいバラードYou Are So Beautifulでもグリーンのトロンボーンが柔らかいメロディを吹き、そのバックにフルバンが、そしてそこにワシントンのSAXが絡む・・・これが基本なのであろう。激しい曲でもそのパターンはくずれない。

きっとマシューズはトロンボーンをメインにした作品で、かつFusionテイストなビッグバンドをやろうとしたのであろう。しかし、トロンボーンだけではソリストとして物足りないので、サポートにワシントンのSAXを2ndソリストに加えた・・・そのまんまのサウンドである。

なのでアービー・グリーンには失礼だが、実はデヴィッド・マシューズの作品に考えて間違い無いでしょう。選曲もホレス・シルヴァーのタイトル曲はともかく、ピーター・フランプトンI'm In You,スティービー・ワンダーI Wishなど、このベテラン・トロンボーン奏者(1926年生)にしてはかなり新しめな曲だ。
 

ところで参加者で1つ笑えるのがジョン・スコフィールド。今と全然違って、カッティングなんて決まってるし、ソロなんかジム・ホール直径でまるでオーソドックスなのだ。これはあまり目当てにはしないで欲しいけど、そう思って聞くのもまた楽し・・・。

# 期待しなかった分、楽しく聞ける作品でした。(TKO)
 
 

   
Slow             Speedy
Light         Heavy
Mellow     Hard
Lyrical         Cool
Melodious         Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble         Interplay