TKO

世間ではミレニアムと盛んですけど、CyberFusionでもミレニアムを記念して去りゆく1900年代の10枚をあげる事になりました。・・・が、実はミレニアムとは言いつつ、FUSIONもこの30年くらいからの、つまりは全部を対象にした選択になるわけです。しかし、特に影響の大きかった人のコレでは無くて、何か変わったコンセプトで・・と考えて自分なりに「ミレニアムな気分の10枚」を選びました。特に好きだとか優れてる云々では無く、全て気分というややあいまいな観点です。




Ben Sidran 「Life's A Lesson」
今世紀の最大の事件と言えば、世界大戦があげられると思うのですが、その中でもユダヤ人の大虐殺は忘れる事はできないでしょう。そのユダヤ人ミュージシャンが集まった作品で、ゲストにマイニエリ、リーブマン、ジョシュア、ゴットリーブ、ランディ、カーン、コニッツ、ミンツァー、ソロフと多彩です。(その全員がユダヤ人かは謎ですけど。)ヘブライの歌など、少々とっつきにくい部分もありますが、ミレニアムという意味で忘れられない作品です。
Casiopea「Thunder Live」
今でこそ、カシオペアを悪く言う人もいるようですが、かのデビュー当時は六本木ピットインの列が高速道路の下までのびたという伝説を残しました。(それに並んだ友人がたまに話してくれます。)やはり今も昔も凄いバンドであることは変わりないとは思いますが、ミレニアムにあの時代を思い起こす意味を込めてここでは当時のLIVEをあげておきます。
Jaco Pastorius「Word Of Mouth」
もしかしてジャコの最高到達点はこの作品では?と考えることがあります。このあとビッグ・バンドがありますが、それはこの作品のLIVEと考えると、この作品が絶頂の時期にあったような気がします。ちょっと意見は分かれるかもしれませんが、結局スタジオでのソロ・アルバムは正規で2枚しか残さなかったジャコ・・・現在への影響からするとアゼンとしますが、あまり語られない2枚目になにか未来的なものを常々感じてるんです。
(ネット・ラジオ : Crisis)
Larry Carlton,Lee Ritenour「Larry & Lee」
BN東京の待合い場所で頻繁にかかっていた「Remembering J.P.」はこの作品に収録されています。それだけが理由ではありませんが、FUSIONミレニアムにこの2人をはずすわけにはいかないでしょう。(笑)
(ネット・ラジオ : Remembering J.P.)
Miles Davis「Amandra」
ミレニアムを見ることのできなかった帝王の最後のスタジオ作品。今にしてみれば、最後に非常にポップな作品だったなと思います。そういう意味でついついミレニアムにひきずってしまいました。
(ネット・ラジオ : Big Time)
Pat Metheny「A Map Of The World」
昨年発売されたこの作品に新しいミレニアムの夜明けを思い起こすサウンドになっていると言ったら、それは調子良すぎるでしょうか? しかし、この暮れ新年にかけてついつい何度も聴いた作品です。やはり、ミレニアムの”気分”的には最右翼の作品に思います。
(ネット・ラジオ : A Map of the World)
Niacin「Live」
FUSIONがミレニアム末期付近の音楽と考えると、ミレニアム最初期とは大きく変わったのは「リズム」ではないでしょうか? そこで、現時点で最高のリズムを叩き出すデニス・チェンバースが聴ける作品を選びました。
Michael Brecker「Time Is Of The Essence」
上記の続きで、リズムを刻むドラマーという意味ではこの作品に参加した3ドラマー(エルビン、ワッツ、スチュワート)は約半世紀のJAZZドラムの移り変わりをカバーしていると言えるかも知れません。それもありますが、やはりマイケル、メセニー、ゴールディングのプレイが素敵なのですけど。
(ネット・ラジオ : Timeline)
渡辺貞夫 「How's Everything」
「今更ナベサダ?」と思う人がいるかもしれませんが、そろそろナベサダの再評価が始まっても良い頃に思います。特にCBS時代の未CD化作品に目玉が多いです。この作品なんかグルーシン、ガッド、ゲイル、ティーなどが1枚で聴ける重宝な作品です。
Grover Washington Jr.「Winelight」
昨年末の急逝が尾を引いてるんですが、年末についつい聴いてしまったワシントンJR.。時期が時期だけに、去りゆくミレニアムの象徴のような気になってます。
(ネット・ラジオ : Just The Two Of Us)