橋 雅人

自分から言い出した企画とはいえ、フュージョンの歴史全ての中から10枚だけ選び出せというのは所詮無理な話。個人的な愛聴盤として、挙げてみます。

でも、どうしても80年代のアルバムに偏ってしまうのは、今の音楽シーンの勢いのなさか?はたまた自分が歳をとったのか?




Steps 「Smokin' In The Pit」(1981)
個人的思い入れNo.1のアルバム。1曲目のイントロのガッドの繰り出すシャッフル気味の4ビートからゾクゾクします。これで私はブレッカーにはまりました。
(ネット・ラジオ : Tee Bag)
Lee Ritenour 「Gentle Thoughts」(1977)
ダイレクト・カッティングによる一発録音によるテンションの高さは強烈でした。1曲目の「キャプテン・フィンガーズ」のイントロのギターのカッティング、テーマのユニゾンは今、聞いてもかっこよさは変わりません。
(ネット・ラジオ : Captain Fingers)
Stuff 「Live in New York」(1980)
ニューヨークのアップタウンにあったスタッフの本拠地ミケールズでのライブ盤。今は亡きリチャード・ティーとガッドのコンビネーションが絶妙です。
(ネット・ラジオ : Love The Stuff - Ain't No Moutain High Enough)
Weather Report「Night Passage」(1981)
この1作前のヘヴィー・ウェザーが大ヒットしましたが、作品としての完成度はこのアルバムで頂点を極めたといえるでしょう。
(ネット・ラジオ : Three Views of Secret)
Chick Corea & Return To Forever「Light As A Feather」(1973)
スタンリー・クラーク、アル・ディメオラ、レニー・ホワイトなどその後のフュージョン・シーンで活躍したミュージシャンを世に送り出したReturn To Foreverの2枚目のアルバム。フュージョンのスタンダード曲としての地位を確立した「スペイン」が入ってます。
(ネット・ラジオ : Spain)
Miles Davis 「TUTU」(1986)
フュージョン期のマイルスの最高傑作。マーカス・ミラーの裏リーダー・アルバムとも言えます。このアルバム以降、4ビート派もフュージョンを軽視できなくなった?
(ネット・ラジオ : TUTU)
Brecker Brothers Band 「Heavy Metal Bebop」(1979)
サックス、トランペットにワウがかかっているのは時代を感じさせますが、このパワーとスピード溢れるド迫力は今も不滅です。
(ネット・ラジオ : Some Skunk Funk)
Crusaders 「Street Life」(1979)
クルセイダーズの作品の中では異色な存在の本作ですが、最近はストリート・ライフはヴォーカル物のスタンダードになってしまったようです。ランディー・クロフォードの出世作でもある。
(ネット・ラジオ : Street Life)
Quincy Jones「Back in the Block」(1989)
常にその時代の半歩先をいくトレンドを作り出す、クィンシーのブラック・ミュージックの集大成的作品。
(ネット・ラジオ : Back on the Block)
Pat Metheny Group「Still Life(Talking)」(1987)
パットは間違いなく20世紀を代表するギタリストだが、その中の代表作となると、いろいろありすぎてどれを選ぶか困ってしまう。この「Still Life」はブラジルを中心としたワールド・ミュージック的要素を取り入れ、高い完成度の音楽性とともに、ポピュラリティーをも獲得した作品。しかし、これもパットの幅広い音楽性のほんの一面に過ぎない。
(ネット・ラジオ : Last Train Home)